Data Loss Prevention では、特定の DLP ポリシーに一致したデータを証拠として取得、保存、確認できます。DLP には 3 つのログ方法があり、用途に応じて使い分けます。
| 方法 | 取得内容 | 暗号化 | 提供プラン |
|---|---|---|---|
| ペイロードログ | マスク済みの一致箇所と、前後 75 バイトのコンテキスト | 公開鍵で暗号化 | 全プラン |
| AI プロンプトログ | 生成 AI のプロンプトトピック、ユーザープロンプト、モデルの応答 | 公開鍵で暗号化 | 全プラン |
| Logpush へのフォレンジックコピー | HTTP リクエスト全体(ヘッダー + 本文) | 転送時のみ暗号化(TLS) | Enterprise |
全プランのユーザーは、一致した HTTP リクエストの ペイロード または 生成 AI プロンプト内容 を Cloudflare ログに記録できます。加えて Enterprise ユーザーは、Logpush ジョブを設定 し、一致した HTTP リクエスト全体のコピーを保存先に送れます。
DLP ポリシーに一致したデータは、HTTP リクエストの本文にあります。ファイルアップロード、フォーム送信、チャットメッセージなどの内容を運ぶ部分です。この本文をペイロードと呼びます。ペイロードログは、DLP ポリシーの動作を調べるときに特に役立ちます。ルールに一致した値には機密データが含まれることがあるため、お客様が用意した公開鍵で暗号化し、あとから確認できるのはお客様だけです。保存データには、マスク済みの一致箇所と、一致箇所の前後 75 バイトの追加コンテキストが含まれます。
DLP ペイロードのログを始める前に、DLP ペイロード暗号化の公開鍵 を設定します。DLP は公開鍵暗号を使うため、一致した機密データを読めるのはお客様だけです。Cloudflare は秘密鍵を持たず、ログを復号できません。
ペイロードログのマスキング を設定し、ログ内の機密データの伏せ方も制御できます。
DLP は、一致した HTTP リクエストのペイロードを Cloudflare ログに記録できます。ペイロードログで、どの内容が DLP 検出を引き起こしたかを確認できます。実際の検出か、誤検出かの切り分けに使えます。
DLP Profile セレクター(トラフィックを DLP 検出プロファイルに照合するフィルター条件)を使う Allow または Block の HTTP ポリシーで、ペイロードログを有効にできます。
- Traffic policies > Firewall policies > HTTP を開きます。
- 既存の Allow または Block の DLP ポリシーを編集するか、新しいポリシーを作成 します。
- ポリシービルダーで Configure policy settings までスクロールし、Log the payload of matched rules をオンにします。
- Save を選びます。
Data Loss Prevention は、このポリシーに一致した HTTP リクエストのペイロードの一部を保存します。
DLP ペイロードログを表示するには:
- Insights > Logs > HTTP request logs を開きます。
- 確認したい DLP ログを開き、行を展開します。
- Decrypt payload log を選びます。
- 秘密鍵を入力し、Decrypt を選びます。
一致した DLP Profile の ID と、復号されたペイロードが表示されます。
DLP プロファイルで AI コンテキスト分析 をオンにしている場合、誤検出と正検出を報告して、検出精度を高められます。誤検出は、DLP が誤ってフラグを付けた一致です(実際には機密データではありません)。正検出は、DLP が機密データを正しく特定したことの確認です。これらの報告は、AI モデルの信頼度しきい値の調整に使われます。
DLP 一致ペイロードを誤検出または正検出として報告するには:
- 報告するペイロードログを 探して復号 します。
- Log details で、検出されたコンテキスト一致を選びます。
- Context で、マスク済みの一致データを選びます。
- Match details で、誤検出または正検出のどちらとして報告するかを選びます。
報告に基づき、DLP の機械学習は、関連プロファイルの今後の一致に対する信頼度を調整します。
- Cloudflare のログはすべて保存時に暗号化されます(ディスク上で暗号化されます)。ペイロード内容を暗号化すると、DLP ルールに一致した値に対する 2 層目の暗号化になります。
- Cloudflare は暗号化されたペイロードを復号できません。復号には秘密鍵が必要です。Cloudflare の担当者が秘密鍵を聞くことはありません。
- デフォルトでは、DLP は Full Mask を使い、一致パターン内の英数字を
*に置き換え、形式は残します。例:123-45-6789は***-**-****になります。インシデント対応でより多くのコンテキストが必要な場合は、マスキングレベルを設定 し、一部または全体を表示できます。- Exact Data Match (EDM) で機密データを定義できます。EDM 一致ログでは、定義した文字列が伏せられます。
DLP は、AI ツールに送られたプロンプトトピックを検出して記録できます。
対応する Application Granular Controls アプリケーションとともに Application セレクターを使う Allow または Block の HTTP ポリシーで、AI プロンプト内容ログを有効にできます。ポリシーは、Gateway が詳細に検査できる特定の AI アプリケーション(ChatGPT など)を対象にする必要があります。
- Traffic policies > Firewall policies > HTTP を開きます。
- 既存の Allow または Block の DLP ポリシーを編集するか、新しいポリシーを作成 します。
- ポリシービルダーで Configure policy settings までスクロールし、Capture generative AI prompt content in logs をオンにします。
- Save を選びます。
Data Loss Prevention は、このポリシーに一致したリクエストのユーザープロンプトと AI モデルの応答を保存します。
生成 AI プロンプトログの詳細を表示するには:
- Insights > Logs > HTTP request logs を開きます。
- 確認したい DLP ログを開き、行を展開します。
- Decrypt payload log を選びます。
- 秘密鍵を入力し、Decrypt を選びます。
- Summary > GenAI prompt captured で View prompt を選びます。
Gateway ログには、トピックと使用した AI モデルを含む会話の要約と、利用可能な場合はユーザープロンプトおよび AI モデルの生の応答が表示されます。DLP がプロンプトを取得するには、テキストプロンプトが必要です。
ペイロードログ(一致内容の暗号化された抜粋を保存)とは異なり、フォレンジックコピーは、変更していない HTTP リクエスト全体(すべてのヘッダーと本文全体)を外部の保存先に送ります。
Gateway では、HTTP の Allow および Block ポリシーに一致した HTTP リクエスト全体のコピーを、Logpush(Cloudflare のログ配信サービス)で設定した保存先(サードパーティの送信先を含む)に送れます。フォレンジックコピーには、機密データを含む可能性のある、変更していないペイロードとヘッダーが含まれます。Logpush のログは転送時のみ暗号化されます(TLS トラフィックとして送る場合など)。データが保存先に届いたあとは、その保存先の暗号化ポリシーに従って保存されます。Cloudflare が暗号化するものではありません。
DLP Forensic Copy の Logpush ジョブを設定するには:
- Cloudflare ダッシュボード ↗ で Zero Trust > Insights > Logs を開き、Manage Logpush を選びます。
- Logpush で Create a Logpush job を選びます。
- Logpush の送信先 を選びます。
- Configure logpush job で DLP forensic copies データセットを選びます。Create Logpush job を選びます。
- Zero Trust に戻り、Traffic policies > Firewall policies > HTTP を開きます。
- 既存の Allow または Block ポリシーを編集するか、新しいポリシーを作成 します。ポリシーに DLP プロファイルは不要です。任意の Gateway HTTP ポリシーからフォレンジックコピーを送れます。
- ポリシービルダーで Configure policy settings までスクロールし、Send DLP forensic copies to storage をオンにします。
- 保存先を選びます。Gateway は、HTTP リクエストを受け取れる設定済みの Logpush ジョブまたは連携を一覧表示します。
- Save policy を選びます。
DLP は、このポリシーに一致した HTTP リクエストのコピーを Logpush の送信先に送ります。
Logpush は、アカウントあたり最大 4 件の DLP Forensic Copy Logpush ジョブに対応します。デフォルトでは、Gateway は一致したすべての HTTP リクエストを、設定した DLP Forensic Copy ジョブに送ります。特定のポリシー一致を特定のジョブに送るには、ログフィルター を設定します。リクエストにアーカイブファイルが含まれる場合、DLP は非圧縮で最大 100 MB までを設定した保存先に送ります。